2011年2月6日日曜日

ゲルニカ@ピカソ


今回の旅の目的である「ゲルニカ」鑑賞。

ホテルから徒歩3分の場所にあるソフィア王立芸術センターに
数十年思い続けた「ゲルニカ」が展示されています。
http://www.museoreinasofia.es/index.html
ここの美術館は、午後7時から9時まで無料解放されているので
午後7時を待って連日に渡り、ゆっくりと鑑賞してきました。

ピカソやミロの小品をいくつか鑑賞すると
お目当ての「ゲルニカ」は堂々登場、一瞬で体が凍り付くような感覚に襲われます。
まずは絵の大きさ。
おそらく縦は3メートルくらい、横は7メートルくらいだったでしょうか。
予想以上の大きさに圧倒されます。
この1枚の絵だけのための部屋は、ある場所からならば写真撮影OKです。

モノクロームな色使い。
市民戦争で大打撃を受けた「ゲルニカ」の街を、
白黒の濃淡のみで描かれています。
流れるの血や燃え上がる炎の赤などを使わずに、ただただモノクロで表現。
実際に見える色ではなく、心の色でこの絵が表現されていることがわかります。

そして、構成。
赤ん坊の亡骸を抱きながら、母親が上を向いて泣き叫ぶ部分には、
思わず涙がじわっと・・・・。
そして、街も動物も戦争を前に、なすすべがない悲痛の叫び。

今回ゲルニカをはじめ、いろいろなピカソの作品を見ることが出来ました。
初めは彼の作風(キュビズム)があまり理解できなかったのだけど
何枚か観ているうちに、だんだん私も
「いつも同じところからではなく、あらゆる角度から人や物事を見て表現しなきゃ」
と思えてきたから不思議です。
凝り固まった考えに走りがちな私にとって今回のピカソ鑑賞は、
これからの人生に大事な教訓を与えてくれたような気がします。


巨匠ピカソに、改めて脱帽です。

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